第4回SSK
2008 年 9 月 1 日
「第4回 Sleep Symposium in Kansai-Kumamoto」は盛会のうちに終了することができました。
次回は、「第1回 ISMSJ学術集会」として2009年9月上旬に開催されます。
「第4回Sleep Symposium in Kansai-Kumamoto(SSK)」は関西を脱し,2008年8月2日(土)に九州は熊本の地で開催されました。今回は米国よりMinnesota大学のSchenck教授をお招きし,「レム睡眠行動異常症(RBD)とその関連疾患」がメインテーマに据えられました。
午前は夜間行動異常を示す患者に対するPSG-videoモニターやCPAP titrationの実際についてのsleep courseが行われました。このcourseの特徴は,教科書に記されていないような現場での具体例がふんだんに盛り込まれたことにあります。原理原則が示されるとともに、各施設での創意工夫や失敗談が盛り込まれ、睡眠診療に携わるメンバーが職域を越え,知識や経験を共有する重要性が強調されました。
午後からは「RBDとその近縁領域」と題し、神経学、精神医学、神経病理学という三つの異なる分野から、パーキンソン病、レビー小体型認知症、レビー小体病といったRBDの病態背景と強く関連していると思われる疾患を取り上げて3人のシンポジストに講演いただきました。
ポスターセッションには、予想外に大勢の方が集まられたため、部屋が手狭で混雑状態となり、次回からはもっとスペースを取る必要がありそうです。例年にも増して白熱した議論が交わされ、Schenck教授ご自身もRBDの夢内容の文化的差異に関する演題を発表し、直接的な交流の機会となりました。各施設での教育や診療への取り組みを取り上げた演題も多く、第一線で診療や検査に携わる人たちの発表が増えてきたことを反映していると思われました。
特別講演は、Schenck教授より「RBDの歴史と今後の展望」と題して、RBDの疾患概念、これまでの研究の歩み、他疾患との関連、未解決の課題についてお話しいただきました。病態概念を広く深くつかめる機会になっただけでなく、 Schenck教授の睡眠医学にかける熱意がひしひしと聴衆に伝わってくる講演でした。
昨年に引き続き、文楽のpuppet playerに扮したSchenck教授の絵が贈られました。
大変すばらしい会にしてくださった熊本大学のみなさま、SSK組織委員会のみなさま、どうもありがとうございました。また来年ISMSJにてお会いしましょう。
日時・場所 | 平成20年8月2日(土)9:30〜18:30 (受付09:00〜) 熊本市 県民交流館パレア(テトリアくまもとビル10階) 熊本市営電車「水道町」電停前 鶴屋東館の入っているビルの10階 |
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主 催 | Sleep Symposium in Kansai (SSK) 組織委員会 |
後 援 | NPO法人 Osaka Sleep Health NetworkEndorsed by World Association of Sleep Medicine |
参加費 | 医師:5,000円 医師以外の保健医療職・研究者:3,000円 会社関係者:8,000円 |
CEC | Sleep courseおよび特別講演につきましては、AAST(The American Association of Sleep Technologists)の CEC(Continuing Education Credits)の対象として 3.5 creditsが取得できます。 AAST会員の方でRPSGT資格更新のためのcreditsが必要な方 は、AAST会員番号を当日、受付でお知らせ下さい。 (AAST会員でなくとも、creditsは取得できます) |
お問合せ先 | 熊本大学 脳機能病態学 平田真一 TEL:096-373-5184 FAX:096-373-5186 |
協 賛 | アステラス製薬株式会社 アルフレッサファーマ株式会社 エーザイ株式会社 大塚製薬株式会社 グラクソスミスクライン株式会社 株式会社 小池メディカル サノフィ・アベンティス株式会社 タイコ ヘルスケア ジャパン株式会社 田辺三菱製薬株式会社 帝人在宅医療株式会社 日本光電関西株式会社 日本ベーリンガーゲルハイム株式会社 日本メジフィジックス株式会社 ノバルティスファーマ株式会社 ファイザー株式会社 フクダライフテック関西株式会社 フジ・レスピロニクス株式会社 ヤンセンファーマ株式会社 吉冨薬品株式会社 |
プログラム | ||
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9:30〜 | 開会の挨拶 熊本大学 脳機能病態学 池田学 | |
9:35〜12:20 | Sleep Course(パレアホール) | |
9:35〜10:45 | 夜間行動異常を示す患者に対するPSG−videoモニター 座長:金沢医大 医学教育学 堀有行 担当:関西電力病院 睡眠関連疾患センター及びOSHNet教育委員会 |
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11:00〜12:20 | CPAP titrationの実際 座長:大阪回生病院 睡眠医療センター 谷口充孝 担当:大阪回生病院 睡眠医療センターおよびOSHNet教育委員会 |
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12:20〜13:30 | 昼休み | |
12:50〜13:20 | 「睡眠医療と睡眠医学の教育」に関する意見交換会 【自由参加】(パレアホール) 担当:金沢医科大学 医学教育学 堀 有行 |
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13:30〜15:45 | 第1部:RBDとその近縁領域(パレアホール) 座長:鹿児島大学 精神機能病学 佐野輝/ 大阪大学 保健センター 三上章良 |
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13:30〜14:15 | レム睡眠行動異常症(RBD)とパーキンソン病(PD)とを結ぶもの: 認知機能および自律神経機能を中心に 昭和大学 神経内科学 河村満 |
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14:15〜15:00 | レビー小体型認知症(DLB)の症候学 熊本大学 脳機能病態学 池田学 |
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15:00〜15:45 | 睡眠関連疾患の神経病理:RBDを中心に 東京都老人総合研究所 老年病のゲノム解析研究チーム・ 高齢者 ブレインバンク 村山 繁雄 |
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16:00〜17:30 | 第2部:ポスターセッション(会議室8) 各演題 発表8分・質疑応答5分 座長 :労働安全衛生総合研究所 高橋 正也 国立病院機構 福岡病院 呼吸器科 中野 博 熊本大学 発生医学研究センター 粂 和彦 福岡大学医学部 神経内科学 坪井 義夫 石金病院 香坂 雅子ポスタープログラムはこちら |
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17:30〜18:30 | 第3部:特別講演(パレアホール) The history and future perspective of RBD RBDの歴史と今後の展望 座長:関西電力病院 睡眠関連疾患センター 立花直子 Minnesota Regional Sleep Disorders Center, Department of Psychiatry, University of Minnesota Medical School, Minneapolis Dr Carlos H Schenck |
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19:00〜 | Get Together Party カーネーションサロン(鶴屋東館 7階) 【会費3000円】 |
組織委員会(50音順) | |
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松本歯科大学 総合歯科医学研究所 顎口腔機能制御学部門 准教授 |
加藤 隆史 |
石金病院 副院長 | 香坂 雅子 |
東京北社会保険病院 副院長 | 神山 潤 |
岩手医科大学 精神医学講座 准教授 | 鈴木 満 |
関西電力病院 睡眠関連疾患センター センター長 | 立花 直子 |
大阪大学 子どものこころの分子統御機構研究センター 特任教授 |
谷池 雅子 |
大阪回生病院 睡眠医療センター 部長 | 谷口 充孝 |
独立行政法人 労働安全衛生総合研究所 上席研究員 | 高橋 正也 |
金沢医科大学 医学教育学 准教授 | 堀 有行 |
ハムリー株式会社 筑波研究センター 睡眠科学研究所 所長 |
本多 和樹 |
大阪大学 保健センター | 三上 章良 |
国立循環器病センター 臨床研究開発部 臨床試験室長 | 山本 晴子 |
Local organizing committee(50音順) | |
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熊本大学大学院医学薬学研究部 脳機能病態学分野 教授 | 池田 学 |
久留米大学医学部 神経精神医学講座 教授 | 内村 直尚 |
熊本大学発生医学研究センター 幹細胞制御分野 准教授 | 粂 和彦 |
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科 社会・行動医学講座 精神機能病学分野教授 |
佐野 輝 |
福岡大学医学部 神経内科学講座 准教授 | 坪井 義夫 |
国立病院機構 福岡病院 呼吸器科医長 | 中野 博 |