日本臨床睡眠医学会
~日本に境界なき睡眠医学を創る集い~

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組織委員長挨拶

2013 年 8 月 1 日

 
 睡眠医学は、脳波、急速眼球運動睡眠の発見などの正常睡眠の研究、正確で臨床的に使用可能なオキシメーター、呼吸運動を記録できる機器など、睡眠時に非侵襲的にモニターできる装置が臨床的に応用可能になって、ポリソムノグラフィーが行われるようになり、閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)は1970年代に疾患概念が確立し、1981年には持続気道陽圧療法(CPAP)による気道確保によりOSAの管理が可能となり、common diseaseと考えられるようになりました。

 また、ナルコレプシーとオレキシンとの関連、レストレスレッグズ症候群と鉄代謝との関連など病態生理学的な理解も進み、短睡眠時間と肥満、高血圧、糖代謝との関連、心不全とCheyne-Stokes呼吸など、睡眠医学の領域はますます拡大し続けています。
 
 ISMSJは、睡眠についての啓発から睡眠関連疾患の診断と治療まで、関連するあらゆる職種を対象に、睡眠医学の学びの場として設立され、今回で5回目の学術集会を迎え、真夏の神戸で開催することとなりました。

 睡眠関連疾患、睡眠呼吸障害について、教育的講演からup to dateまでのプログラムを用意しております。特別講演のAdrian先生には英国の現状についてご講演いただき、日本の目指す方向のご参考になればと考えています。多くの方々にご参加頂き、進歩しつつある睡眠医学についてますますご理解を深めていただければと思います。

             大阪回生病院 睡眠医療センター
             大井 元晴