ご挨拶
代表挨拶(任意団体 2008-2014)
理事長挨拶(一般社団法人2014-)
- 初代理事長 立花 直子(-2023)
- 2代目代表 堀 有行(2023-)
2023年10月5日開催の総会で、役員改選に伴い理事および監事 の選任が承認され、新理事会が発足いたしました。初代理事長を務められた立花直子先生は、世界の睡眠に関する医学・医療の情報と知識を学ぶ機会を私たち会員に提供してくださいました。知識を得た私たちが次に達成を目指すのは、睡眠医学・医療の基盤を確かなものにし睡眠のチーム医療を推進して行くことと考えます。
日本国内の医学部や歯学部には睡眠の医学・医療を専門とする講座が少なく、教育体制が整っていません。厚生労働省通知の中に診療科名として「睡眠」を含めた診療科名が認められていないことは、睡眠の医学・医療が公に認められていないことを示している、と言っても過言ではありません。
睡眠の医学・医療を進めるにあたって、睡眠医学講座のような「睡眠」の専門教育の場を作ることも考えてゆかなければなりませんが、医療系の大学にこの場を設けることは容易ではありません。しかし、私たちが確実にできることがあります。一つは、チームで患者さんとご家族にどのように医療を進めるかの実践教育のために、教育の資源、方法、評価を確立することです。例えば、病歴や病状を事前に覚えた模擬患者さんに対して、医師、歯科医師、看護師、臨床検査技師、精神保健福祉士、公認心理師などがアプローチします。次に行うべきことが検査なのか(sleep log(睡眠日誌)、セファログラム、脳波、PSG、MSLT、他)、あるいはより深くご本人の生活や心の背景を確認すべきなのかを各職種あるいは多職種で検討します。このような教育手法を行うためには、医学部、歯学部、看護学部、医療技術系学部などの医療人を養成する教育機関との連携が必要になりますが、教育関連の組織に「睡眠」教育の重要性を知らしめることになるでしょう。もう一つは、小中高の教育機関での教員、父兄、子供たちと、市民や企業経営者への睡眠の大切さに関する啓発活動です。政治・経済界のトップダウンを待たず最もニーズを持っている患者さんとご家族の立場から「睡眠の医学・医療」の確立を成し遂げることができるのは、私たちISMSJに違いありません。
この学会は、皆さんで作り上げ成長している学会です。私たちのMissionである、睡眠医学のinfrastructure作りと睡眠のチーム医療推進に向けて皆様のアイデアを心よりお待ちしております。