日本臨床睡眠医学会
~日本に境界なき睡眠医学を創る集い~

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CEC course for RPSGT

2009 年 10 月 1 日

 日本では、睡眠に関する検査を専門とする職種は確立していませんが、米国においては、Registered Polysomnographic Technologists (RPSGT)と呼ばれる専門資格があります。
BRPT(Board of Registered Polysomnographic Technologists:RPSGT認定委員会)がRPSGTの資格認定を行っています。
 RPSGTは、米国睡眠医学会の睡眠認定検査技師などと間違って表記されることがありますが、学会とは関係がなく、BRPTという非営利団体が睡眠技士という職種を確立するために必要な技能と倫理基準を満たした人を認めるという制度です。BRPTは1978年に設立され、当時発展途上だった睡眠検査技術分野に対して社会的な信用を構築し、強化することを目的としてその技術を担うRPSGTという資格をつくりました。この資格取得と維持のための条件は、その時代に合わせて改変されていってはいますが、いったん資格を取得しても絶えず最新の知識を得るために、学会や研究会に出席したり、ウェブ上で自学自習をしたりを重ねてCEC (continuous education credits)を集めることが求められます。
 日本では、2009年9月現在、約120人の資格取得者がおり、大部分は臨床検査技師ですが、医師や医療機器会社勤務の方にも取得者がおられます。RPSGTは、米国の睡眠医療システムに合った形でつくられていますので、日本でRPSGTを取得・維持することがそのまま何かの得になるわけではありませんが、睡眠検査について、一通りのことができるという必要条件であり、国際的な形で活動の場を求めたい人にとっては、最低限の資格であると思われます。
 したがって、ISMSJでは、主催ないしは共催する学術集会や研究会でRPSGTの方々がCECを取れるようプログラムにも工夫をしていますが、単にCECが取れるだけでなく、その機会を利用して講師も何か新たなことをつかみ、それを次の人に伝えていけるようにお互いが育てあうことを目標としています。
 今回、第1回ISMSJ学術集会終了後、同じ会場でCEC course for RPSGTをCovidienのご支援の下、開催することができました。参加されていない方にもその楽しさ、苦しさが伝わるレポートを是非ともご一読下さい。

 CEC course for RPSGT 顛末記

 「CEC course for RPSGT 顛末記」追記

日 時 2009年9月5日(土) 19:00~22:00
場 所 神戸ファッションマート (神戸市六甲アイランド) 9F コンベンションルーム 4
座 長 大阪回生病院 睡眠医療センター 谷口充孝
プログラム
19:00~19:45 1.不眠の認知行動療法
佛教大学 保健医療技術学部 漆葉成彦
19:45~20:30 2.MSLT/MWT施行の注意点
京谷クリニック 中内緑
20:30~21:15 3.AHIは何を測定しているのか?
大阪大学 保健センター 三上章良
21:15〜22:00 4.簡易モニターとは何か?
京都大学 高次脳機能総合研究センター 野々上茂