「第8回ISMSJ学術集会」第1日目(2016/8/5) レポート
2016 年 9 月 12 日
第8回ISMSJ 学術集会は、「睡眠と健康~光環境を見直す~」をテーマ、に8月5日より3日間にわたり真夏の神戸で開催されました。多数の方にご参加いただき、誠にありがとうございました。
《第1日目:8月5日(金)》
第8回ISMSJ学術集会は、スタンフォード大学睡眠医学センター河合真先生による教育プログラム「睡眠の診察技法」で幕が開けました。
河合先生の教育プログラムは毎回恒例となりつつあり、この企画を楽しみに参加される方もおられるようです。
今回は「睡眠不足」というちょっと難しいテーマでしたが、一貫したシステムアプローチの理論とお馴染みの“I’m not awake”のビデオ、そしていつもの軽妙な語り口で、分かりやすく講義いただきました。
ランチョンセミナーAでは、旭川医科大学医学部精神医学講座の千葉茂先生より、睡眠中の異常行動についてお話いただきました。
豊富なビデオやPSG生データをお示しいただきながらの本セミナーは、PSGを共通語としたチーム医療の重要性と、確かな診断に基づいた全人的診療がいかに大事であるかを理解する上で、聴講者にとっては大変勉強になったのではと思います。
午後の教育プログラムでは、CPAP開発の立場にあるトラン・ゴック・フック氏より、CPAP機器開発の最前線と題しての講演がありました。
前半は未熟児向けの人工呼吸器開発の情熱や経験をCPAP機器開発に向けるまで、後半は具体的なCPAP機器開発の理論や創意工夫について解説いただきました。
続くワークショップでは、立花直子先生による「睡眠脳は記録からPSGへ」と題した総論と、川名ふさ江先生による脳波計を用いた睡眠ポリグラフの実技講習がありました。
実技を盛り込んだ本ワークショップもISMSJ学術集会の恒例となりつつありますが、今回はPSGを共通語としたチーム医療の認識をさらに深化させるために、医師・睡眠技士分け隔てなく歴史や技法を学んでいただくことを目的といたしました。あいにく(やはり?)デモの被験者さんが入眠されるのは困難でしたが、互いの職域でどのような工夫や苦労がなされているか、その一片を理解いただけたのではと思います。
夕方のトワイライトセミナーでは、秋田大学精神科学教室の神林崇先生より、オレキシン研究の進展と睡眠医療への貢献と題し、ナルコレプシーと視床下部病変との関連などにつき、豊富な症例経験をもとに講演いただきました。
(文責:ISMSJ広報HP委員会 小栗卓也)
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